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こんにちは、よっさんです。
今回は『100語で伝わる魔法の英単語ランキング』の書評を書いていきたいと思います。
- 英会話の為に必要な単語を覚えたい
- 一般的な単語帳で単語学習するのが苦手
- イラストが豊富な単語学習本が欲しい
- 会話で頻出の句動詞を知りたい
- 単語の本質的な意味を知りたい
まずはこのブログを読まれた方に質問です。
英会話に必要な単語数はどの程度だと思いますか?
そんなの多い方が良いでしょ?
2000語?5000語?やっぱり1万語くらい??
確かにたくさん知っている方が分かる文章は増えるかもしれません。
しかし実際の英会話では難易度の高い単語の出てくる割合が少なく、簡単な単語が何度も使われています。
この書籍の著者は以前ブログにも紹介した『海外ドラマはたった350の単語でできている』を執筆されているCozyさんです。
前作ではタイトル通り海外ドラマでは中学レベルの350語程度で会話の約8割が成立しているということを述べられていました。
『100語で伝わる魔法の英単語ランキング』はその中でも特に重要な100語に絞って一冊の本にまとめられました。
今回は本書の重要ポイントやメリット・デメリットをお話ししていきます。
結論からまとめると
- 抽象度の高い動詞を覚える
- 単語はグループに分けると良い
- 「句動詞」「複文」「助動詞」が超重要
これらが日常会話を話せるようになるために重要だと述べられています。
それではこれから詳しく解説していきますね!
本書の概要
著者紹介
Cozy
- 1982年、奈良県生まれ
- アメリカで医学系研究員として2年間勤務
- 2012年からブログ『アホみたいに楽しく★100%英会話を身につける方法』で英語学習法を発信
- 2017年に『海外ドラマはたった350の単語でできている』を出版し、Amazon Kindleランキング第1位を獲得
引用:100語で伝わる魔法の英単語ランキング
『海外ドラマはたった350の単語でできている』は中田敦彦のYouTube大学でも紹介されていたのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
本書はCozyさんの2冊目の書籍となっており、Amazonのレビューでも高い評価を受けています。
構成と使い方
本書は3つの海外ドラマ『FRIENDS』『SEX and the CITY』『How I Met Your Mother』の全シーズン全単語(約160万語)が分析されています。
構成は以下の通りです。
PART1 本当に使える 動詞
PART2 魔法の架け橋 前置詞
PART3 空想を語る 助動詞
PART4 日常を彩る 形容詞
PART5 気持ち伝わる 副詞
最も重要な50個の『動詞』から始まり、『前置詞』、『助動詞』、『形容詞』、『副詞』と続きます。
全てのPARTでランキング形式で掲載されているので、上位ランキングの単語だけ調べるのも良いですね。
具体的な使い方は以下の手順がおすすめされています。
- 基本単語のコアイメージをイラストでつかむ
- 魔法の連結ランキングを確認
- 海外ドラマで実際に使われたフレーズをチェック
- 1秒英作文にチャレンジ
全てこの通りやる必要はありませんが、一つの単語から様々なアプローチがあるのは嬉しいですね。
重要ポイント5選
本書の重要ポイントは以下の5つになります。
- 抽象度の高い動詞が日常会話で重要
- それぞれの単語をグループに分類して覚える
- 句動詞の理解を深める
- 複文を構成する動詞は動作ではない
- 空想を広げる助動詞が日常会話のカギとなる
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
抽象度の高い動詞が日常会話で重要
この本で最初に出てくるのが英会話で基本となる50個の動詞です。
ここで「ほんまかいな??」という一文があります。
この本で紹介する50個動詞をつかいこなせるようになれば、日常会話の99%以上のことは言えます。
引用:100語で伝わる魔法の英単語ランキング
さすがにこれは無いだろうと思われる方も多いかと思います。
しかしCozyさんが海外ドラマを分析した結果、本当にたった50個ほどの基本動詞が何千回と出てきたようです。
なぜそのようなことが言えるのか?
それはhaveやget、goなどは抽象度が高いからと表現されています。
抽象度が高いとは別の言い方をすると「あいまい」であることです。
つまりgetが「手に入れる」という意味だけではなく、「受け取る」や「理解する」、「到着する」など複数の意味を持つのです。
getの本質的なイメージは「ある状態になる」という変化を表す単語だと述べられています。
近い意味で様々な単語が使えるのですが、実際の日常会話では明らかにgetに代表されるような抽象度の高い単語を使うことが多いようです。
日常会話では無理に難しい単語を使わなくても良いってことなんや!
それぞれの単語をグループに分類して覚える
本書では各単語を特性ごとに分類されています。
例外もあると思いますが、ざっくりとどのグループに属しているのかを考えることで理解が深まります。
新しい単語を覚える際にどのグループに属しているのかを考えるのも良いですね 。
また次に解説する「句動詞」や「複文」では相性の良い動詞がある程度決まっています。
その点もしっかり抑えておきたい所ですね。
品詞別の単語を分類して表にまとめましたので参考にしてみてください。
動詞の分類
状態系(今の状態) | be know have など |
感情系(心が動く) | want need like など |
伝達系(調べる、聞く) | say tell ask give など |
思考系(考える) | think guess など |
実行系(人、物が動く) | do go take put など |
変化形(新たな状態) | get become など |
前置詞の分類
移動系 | to for into |
関係性 | of off from by |
時空間系 | in at on |
位置系 | out up down |
周辺系 | about around |
通過系 | over through across |
期限系 | by until(till) |
同時存在系 | with without as |
助動詞の分類
可能性 | can could might may |
方向性 | should must gotta |
実現 | will gonna |
妄想 | would |
感情 | wanna |
形容詞の分類
状態系 | new big married long など |
数値系 | some first other last |
気分系 | 【ポジティブ】 Ok right など 【ネガティブ】 sorry bad など |
副詞の分類
中心 | just really など |
周辺 | little almost など |
論外 | too never など |
予想外 | even still など |
句動詞の理解を深める
次に大切なのが句動詞です。
動詞+前置詞(副詞)の組み合わせを「句動詞」と呼びますが、抽象度の高い動詞に前置詞がくっつくことで様々な意味に変化します。
本書では基本動詞が『原料』で前置詞を『調理法』と例えていますね。
同じ原料でも調理法が変われば別の料理ができます。
get off = sleep(眠る)やleave(出発する)、finish(終える)
get on = ride(乗る)やclimb(登る)、succeed(成功する)
このように句動詞を使いこなすことで、仮に思い出せない単語やマイナー単語を使わなくても、基本単語で日常会話が成立するということです。
複文を構成する動詞は動作ではない
会話で重要になってくるのが複文です。
複文とは複数の文章が組み合わせられた文の事を言いますが、多くが動作や行動ではない動詞が入ります。
日常会話で頻出な複文には「I know~」や「I think~」、「I ask~」などがあります。
つまりここで出てくる動詞は「動作が実行されるまでの心や脳の動きを表すもの」が大半だと述べられています。
つまり話し手の主観を伝える動詞が入るという事です。
『動詞』と言っても動作とは限らないのか!!
そして連結を行うのがWH名詞節(5W1Hから始まる名詞節)やthat節となり、複数の文章が組み合わされる形となります。
主観を伝える複文は上記の分類でいえば感情・伝達・思考系動詞がよく使われれます。
一方句動詞は実行系動詞が多くなります。
そして句動詞や複文を作る動詞を理解するのに役立つのが魔法の連結ランキングです。
各単語ごとに連結しやすい単語がランキング形式で掲載されています。
連結の単語が例えば前置詞であれば「on」なのか「in」なのか、WH名詞節であれば「what」なのか「how」なのかが一目瞭然です。
これが本書の最重要ポイントだと著者は述べているので要チェックです。
空想を広げる助動詞が日常会話のカギとなる
最後に重要なのが助動詞です。
本書では助動詞とは一体なんなのかをまず問われています。
著者は助動詞の正体は「空想」だと表現しました。
そして最大のポイントが他人の空想ではなく自分自身(話し手)の空想であるということです。
I will have coffee. 「コーヒーを飲もう」
I could have coffee. 「コーヒーを飲むのもあり」
He can have coffee. 「彼はコーヒー飲める」
You should have coffee. 「あなたはコーヒーを飲むべき」
She must have coffee. 「彼女はコーヒー飲まなければいけない」
上記の例は確かにどれも実際にコーヒーを飲んでいません。
そして主語がYouやHeに変わっても、空想しているのは「私(話し手)」です。
つまり助動詞は主観を伝えるための道具であると言えます。
今までは助動詞とは何かを考えたことがなかったのですが、これは非常に良い視点だなと感じました。
日本語では未来も現在も同じ表現を使いますが、英語では時制を明確に分けます。
さらに助動詞を使いこなすことで「これは私の空想です」ということを明確に伝えることができるのです。
さらに本書でこのようなことも書かれていました。
「よくわからないことを考え、語るのが日常会話」
つまり日常会話を弾ませるには助動詞を使いこなせるかどうかがカギと言えそうです。
本書では助動詞が11個出てきますので、ばっちり理解して日常会話で使いこなしましょう!
本書のメリットデメリット
メリット
本書のメリットは以下の通り。
- 実践で使える単語が学べる
- 連結ランキングで相性の良い単語と単語(文)が分かる
- 視覚的に単語をイメージできる
- 海外ドラマの例文で応用が学べる
- 一秒英作文でアウトプット
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①実践で使える単語が学べる
何と言っても本書のメリットは英会話で頻出の単語が学べることです。
つまり実践で使えるという事です。
そして上述したように単語の本質的な意味(コアイメージ)も理解できます。
「英会話ができるには何千個も覚えないといけないのかなぁ。。」と不安に思っている方は、まずはこの100語に集中してはいかがでしょうか。
ひとまず上位ランクの単語から覚えていくのもおすすめ。
②連結ランキングで相性の良い単語と単語(文)が分かる
著者は連結ランキングが最大の目玉と述べていました。
先ほども述べたようにここでは各単語が句動詞や複文の形でどのように使わているのかがランキング形式で表示されています。
全文を読まなくてても時間の無いときは連結ランキングだけチェックするのもアリですね。
③視覚的に単語をイメージできる
本書ではイラストも豊富に描かれています。
そのイラストも単純な意味だけではなく、その語句の本質的なイメージを表現しています。
ざっくりとイラストだけ眺めるだけでもイメージが付きすいのではないでしょうか。
文字だけよりも視覚的な情報が加わると記憶力UP!
④海外ドラマの表現で応用が学べる
前置詞以外の各単語には海外ドラマで実際に使われていたフレーズが記載されています。
これにより実際にどのように使われているかが理解できます。
直訳ではなくドラマのシーンに合わせた意訳もされているので、そういった意味もあるのかと非常に勉強になります。
⑤一秒英作文でアウトプット
各単語のページ下部に一秒英作文用の短い日本語文が用意されています。
余裕のある人は是非チャレンジしてみて、その単語が使いこなせるのかを確認すると良いでしょう。
デメリット
デメリットはこちらです。
- 試験や資格対策には不向き
- 名詞は含まれていない
詳しく見ていきましょう。
①試験や資格対策には不向き
本書に出てくる単語は英会話に頻出の単語です。
特に動詞は抽象度の高い単語、つまり「難しい単語を言い換えることができる」単語が中心です。
このことから試験や資格で語彙力を問われる問題では本書の単語だけでは対応できないでしょう。
目的が試験対策などであれば、それぞれのレベルに応じた単語学習を別で行う必要があります。
あくまで英会話で使える重要単語を理解するための単語学習本としての認識が良いかもしれません。
②名詞は含まれていない
本書で出てくるのが会話で重要な「動詞」「前置詞」「助動詞」「形容詞」「副詞」です。
本書の目的が英会話の根幹となる単語を理解することです。
ただそれだけでは会話が成立しません。
一般名詞や固有名詞もある程度理解しておかないと、相手に伝えることも相手の話を理解することもできません。
根幹をしっかり抑えつつも枝葉となるその他の単語も理解しておかないとですね。
この本だけでは不足している部分はあります。しっかり語彙力は増やしていきましょう!
まとめ
以上『100語で伝わる魔法の英単語ランキング』について解説してきました。
- 海外ドラマで使われている単語を各品詞別にランキング形式で紹介
- 重要ポイントは「抽象度の高い動詞」「単語をグループに分類」「句動詞」「複文」「助動詞
- メリットは「実践で使える」「連結ランキング」「イラストが豊富」「海外ドラマのフレーズから応用が学べる」「1秒英作文」
- デメリットは「試験対策には不向き」「名詞は別で覚える必要あり」
私も英語学習を開始してから語彙力を上げる為に様々な方法を使っています。
その中でもこの書籍はただ暗記して詰め込む方法とは異なり、単語が持つイメージが掴みやすく、実践に活かせる単語学習ができています。
特に英会話が習得したい方にとっては、とても価値のある一冊だと思います。
ぜひ興味が出た方は本書を手に取ってみてくださいね。
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